鈴木貴博×日野友暉 「この星の記憶」 開催のお知らせ
鈴木貴博×日野友暉 「この星の記憶」
開催のお知らせ
現代美術製作所では5月13日(土)より6月4日(日)まで、〈鈴木貴博×日野友暉 「この星の記憶」〉を開催いたします。
鈴木貴博は、「生きろ」のパフォーマンスで知られるアーティストです。2011年の東日本大震災を契機に、突然絵を描く強い衝動に駆られ、それ以来パフォーマンスと並行しながら、「日曜絵画」というシリーズ名で、同一フォーマットのカンバス上に、奔放なイメージの溢れる作品群を制作し続けています。
昨年春には、現代美術製作所において、同シリーズから「絵画への旅」というテーマで選び出した作品による個展を開催、好評をいただきました。
いっぽう、今回が初の展覧会となる日野友暉は、若干19歳の新人アーティストです。
ボールペンを用い、発想の赴くままに制作する細密画のようなドローイングの連作では、密林を思わせる陰影に富んだ空間の中に、まどろむ幼児や謎めいた生き物たちの姿が、独特の浮遊感を伴って描かれています。
「日曜絵画」のシリーズにおいて、自分の見た夢や潜在意識から湧き出るイメージを描いてきたという鈴木貴博は、デッサン教室の教え子であった日野友暉の描く作品に惹きつけられ、そこに自分と似通った制作のプロセスを見出したのがきっかけとなり、このたびの師弟二人による展覧会が実現しました。
無限に豊かなイメージの湧き出す水源のように、私たちの潜在意識の底には、この星に住む多様な生き物に共通の古い記憶が宿っているのかもしれません。
「この星の記憶」と題した本展では、鈴木貴博の「日曜絵画」のシリーズから、前回とは異なる視点でセレクトした作品をご紹介するとともに、展覧会のために描き下ろしたものも含め、すべてが初めての発表作となる日野友暉のドローイングを展示いたします。
世代もキャリアも表現のタイプも異なりますが、互いの制作方法、そして作品に対する深い共感とリスペクトよって結ばれた二人の展覧会。どうぞ心ゆくまでご鑑賞ください。
現代美術製作所 ディレクター 曽我高明
■開催概要
会期:2023年5月13日(土)~6月4日(日) 12:00-19:00 月・火・水は休み
イベント:
オープニング:5月13日(土) 17:00-19:00
ギャラリートーク:5月28日(日) 15:00-16:00 入場無料
会場:ANEWAL Gallery 現代美術製作所 ※現代美術製作所で検索できます。
〒602-0065 京都府京都市上京区挽木町518 ※挽木町(ひきぎちょう)
お問い合わせ:caf(a)anewal.net ※(a)を@に変換して送信ください。
インスタグラム c-a-factory
主催・企画:現代美術製作所
協力:NPO ANEWAL Gallery
■アーティスト紹介
鈴木貴博
今回の展覧会は記憶や潜在意識がテーマになっている。2011年の震災以降始まった日曜絵画シリーズは、コンセプトに縛られることなく描きたいものを描くというスタイルで続けてきた。そんな日曜絵画を描いていて最近思うのは、結局自分のやっていることは自分に刻まれた記憶や潜在意識から断片的に湧き出てくるイメージを絵に描きとめているのではないかということ。
そんなことを思い始めた頃、日野友暉君の一枚の絵に出会った。お互い絵のタイプは違うけど、ピンと来る共通項を感じた。彼は私のデッサン教室の元生徒で現在大学二回生。私のクラスを卒業した後も交流が続きことあるごとに彼の作品も見せてもらってきた。そして、彼と会って話し合ううちに自分と彼の制作過程が似ていることが分かり二人展のアイデアが浮んできた。
少し世代が違うけど、この星に生まれてきた二人。そんな二人の生み出す世界がどんな風になるか自分自身も楽しみにしている。
2022年「日曜絵画」展 現代美術製作所 / 京都
2020年「この星に生まれて」優秀賞絵本原画展 星と森と絵本の家 / 個展 / 三鷹 東京
2019年「Noise of Silence」Golden thread Gallery / グループ展 / ベルファスト 北アイルランド
2018年「我々はどこから来てどこへ向かっているのか」/ 野外常設作品 / 初谷渓谷 大阪
2014年「生きろ美術館展」福岡市美術館 / 個展 / 福岡
2013年「北極星入口駅」能勢電鉄100周年記念事業 / 野外常設作品 / 妙見山 兵庫
2007年「IKIRO」クンストラーハウス・ベタニエン / 個展 / ベルリン ドイツ
2001年「IKIRO」クレーラーミュラー美術館 / グループ展 / アーネム オランダ
1999年「生きろfactory」西陣北座 / 個展 / 西陣 京都
その他、国内外で多数作品を発表
インスタグラム karireruart
鈴木貴博 「蠅」 2022年
日野友暉
今回の2人展の開催はアーティストの鈴木貴博さんに声をかけてもらったことがきっかけで決定しました。鈴木さんとは私が高校生のときに知り合い、当時はデッサン教室の先生と生徒という関係でしたが、教室を卒業した後も交流があり、今回共同で展覧会を企画できたことをとても嬉しく思っています。
今回の展覧会では、無意識の中で生まれたものへの共感や作品が語る記憶を感じてもらいたいと考えています。
2003年生まれ
近畿大学文芸学部芸術学科 造形芸術専攻所属
中高では陸上競技部に所属
高校時代に絵画教室で鈴木貴博さんのデッサンの授業を受けていた。
インスタグラム tmk_hnn
日野友暉 「wherever born」 2023年
■会場へのアクセス
地下鉄烏丸線「今出川駅」より徒歩約10分
by caf-mukojima
| 2023-04-09 00:11